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2010年11月25日 (木)

スクールカウンセラー 就業時間制限、人数も減少(中日新聞)

 中日新聞で滋賀県のスクールカウンセラー事情が記事になっていました。私の勤務している県でも実情は近いように思います。今年度私の勤務している学校の中で、最も頻繁に勤務できる場合で、隔週で7時間の勤務です。時間的な制約が大きく、支援の必要性の高い子どもたちに対しても、SCの支援は届きにくい実情があります。子どもたちにしてみれば、時々しか来ない、よくわからない人に関わりを求めることはあまり多くないでしょう。知らない人に相談するのはそれなりに抵抗があるものです。また、先生方が無理矢理にでも相談させようとしても、なかなかうまくいかないことが多いと思います。授業時間中に授業を抜け出すのはなかなか抵抗がある子どももいます。先生方は放課後に相談を設定してくれるのですが、子どもはなかなか来談しません。事情を後で聞くと、「忘れてました」とか「部活の呼び出しがあった」などと言う場合が多いように思います。支援の必要性の高い子どもを確実にSCにつなげるためには、事前にSCと相談や打ち合わせを行い、どのように働きかけをして来談を促すかを詳細に打ち合わせるべきです。私の場合は、その子に応じて色々と考えますが、一般的には「心配だから相談に行きなさい。」というのはあまり良くない働きかけだと思います。

 また、SCはもっと予防的な活動に力を注ぐべきだと思います。例えば、教室に出向き、ストレスマネジメントやソーシャルスキルの授業をすることは子どもたちの役に立つように思います。しかし、時間的な制約からその可能性は非常に厳しいと感じます。

以下引用です。
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20101125/CK2010112502000126.html
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【滋賀】
スクールカウンセラー 就業時間制限、人数も減少

2010年11月25日

 不登校になったり、非行に走る児童、生徒たちに寄り添うスクールカウンセラーが、1週間の就業時間の制限や定員人数の減少で、専門性が生かしきれていない。悩む子どもたちの心や授業などに追われる教諭たちを精神的に支える立場の重要性は増していると考えられているが、制度の理想と学校現場の現実は大きく乖離(かいり)している。 

 「もう駄目だと思った時が、本当の始まりだね。いつも話を聞いてくれてありがとう」

 スクールカウンセラーの千原美重子さん(67)は、ある女子生徒の手紙を今も大切に保管している。10年以上不登校で、中学3年生になって、ようやく心を開き始めた忘れられない1人だ。卒業式の間近にくれた1枚の手紙に、今までの日々が報われたようで、涙が流れた。「思春期の生徒たちには、時に伴走者が必要と確信した。スクールカウンセラーは、学校という閉鎖された空間の風穴となれる」と可能性を話す。

 しかし、千原さんは「スクールカウンセラーの就業時間は年々短くなり、人数も制限され、できないことも多くなった」と嘆く。

 県内のスクールカウンセラーは現在、20~60代の56人。県のスクールカウンセラー派遣事業は2005年度に始まったが、県教委の財源不足で人件費を割けず、06年度の94人をピークに、年々減り続けている。人数だけではなく、派遣時間数も半分ほど減った。

 背景には県教委の財源不足で人件費を割けないことがある。スクールカウンセラー事業は国が1995年度から全額国庫予算として開始。01年度からは国の予算が半減し、現在は国は3分の1の補助だけで残りは県教委が負担している。

 カウンセラーは平均して2~4校ほどの小中学校を受け持ち、1校につき4時間ほど滞在する。1週間に1度だけ訪れる状態がほとんどで、あるスクールカウンセラーは「とても担当の学校になじめる雰囲気ではない」とあきらめ顔だ。各学校にいる教育相談担当の教諭から1週間の状況を聞き「要注意」と判断されたケースだけ力を注ぐ。担当の教諭から情報が無ければ立ちゆかず、問題の芽を摘む予防の仕事まで手は回らない。

 カウンセラーの今井たよかさんは、1学校に1人スクールカウンセラーを常設配置するように国に求めている。今井さんは「自殺やいじめなど取り返しがつかない事態が起きた時に非難の的になるのはスクールカウンセラー。掛け持ちで、子どもらにじっくり寄り添えない中では厳しい」と訴える。

 文部科学省の担当者は「それぞれの県教委に任せている。スクールカウンセラーは機能していると認識しているが…」と説明する。県教委は「予算的なこともあり難しいとしか言えない」と下を向くばかりだ。

  スクールカウンセラー  いじめや不登校などの件数の増加などを受けて、国が配置した。全国では、1995年度は154人だったが、本年度は1万5017人。約100倍に増員された。しかし、国の補助が減り、各県教育委員会の財政状況で運営に差が出ている。米国では小中学校で52年からスクールカウンセラー事業が始まり、現在は児童生徒100人につき1人の割合で、各学校に1人以上のスクールカウンセラーが配置されている。

  (木原育子)

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