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2007年2月

2007年2月17日 (土)

いじめへの出席停止

いじめと出席停止について、11月末に記事を書きました。私は基本的には出席停止に賛成です。しかし、ただ単に出席停止にしても、効果はなく、しっかりと関わり、指導や援助を行うことが必要ではないかと書きました。

文部科学省が作成した「いじめに対する教育現場の取り組み事例集」について、産経新聞の記事で紹介されていました。
そこには、

 出席停止の活用例が紹介されたのは、ある県の中学校。特定の生徒に対し公園で暴力を振るうなどしたとして、加害生徒7人を出席停止4日間の処分とし、担任らが毎日1回の家庭訪問を行った上で、課題学習や日誌記入をさせた。
 その後の3カ月間は、同校の全職員がローテーションを組んで別室で個別指導。特養老人ホームや郷土芸能教室での体験活動も取り入れたほか、スクールカウンセラーが加害生徒や保護者への相談にあたった。その結果、生徒たちの生活態度は改善されたという。

と書かれていて、「やっぱりきちんと関わり、指導・援助をしっかり行うことが大切だよね」と個人的に納得しました。それで、「担任らが毎日1回の家庭訪問を行った上で、課題学習や日誌記入をさせた。」とあるので、家庭訪問して、どんな風な話をしたのか、どんな課題を出して学習させたのか、どんな日誌を書かせたのか、ということをもっと詳しく知りたいとも思いました。しかも、その後3ヶ月間も、ローテーションを組んで、別室で個別指導!!、さらに、学校外での体験学習!!などです。すごいと思います。ここまできっちり関われば、やっぱり効果を上げるんだなぁと、感心です。もっと、具体的で、詳しい情報が知りたいですね。

ところが、産経新聞の記事では

具体的ないじめの内容については「個人情報保護」の観点から触れていない。このため関係者からは「出席停止適用の参考材料にはできない」と疑問の声も上がっている。
事例集は、教育現場が出席停止適用を判断する際の指針となる。だが、いじめの内容については「公園などで日を変えて数回にわたり暴力を受けた。(教委は)重篤な事件と判断した」と触れてあるだけだった。
 文科省では3月末までに、都道府県教委などを通じて全国の国公私立の小・中・高全校に事例集を配布するが、果たして参考になるのかどうか…。

と、なんだか、妙に否定的な論調です。いじめの内容が詳しく書かれていないことについて参考にならないといっているようです。私は、いじめの内容についての詳しい情報よりも、効果的だった指導方法こそ重要だと思います。

冨永良喜さんのブログ「ストレスマネジメントとトラウマ」でも、この産経新聞の記事が「「文科省事例集 いじめ 加害者の出席停止“効果”」というタイトルで取り上げられていました。富永さんも

だれが疑問の声をあげているんですか、はっきり書いて下さいよ。
具体的ないじめの内容がわからないから参考にならないというのではなく、出席停止の間に、いろいろなかかわりを積極的に行ったことを込みに、評価しましょう!ということではないですか?記者さんの考えひとつで、伝わり方がかわります。これは、出席停止、よいか悪いか、という二分法的結論がさきにあるから、こんな記事になるんだと思います。それで、いじめの内容がわからないから、参考にならないと。いじめの内容より、いじめた子のストレスや心が問題なんですよ。

と書いていました。全く同感です。

いじめを完全になくすことは難しいにしても、少しでもいじめをなくし、被害を軽減し、被害者も加害者もより良く生きていくことが本当に大切だと思います。そのためには、効果のある方法や仕組みを作って行かなくてはならないと思います。そのための具体的、建設的な議論が必要ですね。

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