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2006年4月14日 (金)

相田みつを


 相田みつをさんの作品を知らない人はほとんどいないと思います。独特の文字と、分かりやすい言葉が人を惹きつける感じですね。実は、ちょっとしたイタズラを何年も前から思いついているのですが、実行に至っていません。それは、作品をスキャンしてデジタル化し、適当に切り貼りして、相田みつをさんが決して言わないような言葉で作品を作って、こっそりどこかに貼っておく、というものです。こんな事を思いつくこと自体が、相田みつをさんには、大変失礼かもしれません。申し訳ありません。

実は、どうしてこんな事を思いついたかというと、理由があるのです。

 学校で仕事をしていると、相田みつをさんの作品(の複製)が学校の廊下の壁に貼ってあったりして、しょっちゅう見かけます。氾濫していると言ってもいいぐらいです。「廊下は走らない」とか書いてある掲示物の下に貼られたりしています。(そういうなんでもありの混沌が学校の良いところかもしれません。)
 でも、相田みつをさんが伝えようとしているメッセージが、ただのスローガンに堕ちていってしまうようで、なんだか、ウンザリしてしまいます。学校で、相田みつをさんの言葉にあることを実現しようとすると、それがどれだけ大変なことであるか、ちょっと考えるだけで、途方に暮れそうです。例えば、『人間だもの』という本の冒頭には、「その時の出逢いが人生を根底から変えることがあるよき出逢いを」という言葉が書かれています。『よき出逢いを』という言葉を壁に貼るのは簡単ですが、本当に子どもたちと「よく出逢おう」と考えると、どんなにか大変なことかと思います。悪い想像をすれば、相田みつをさんの言葉は、「廊下は走らない」と同じように、分かりきっていて、もう誰も気にも留めないようなことになっているかもしれません。

 偽物作品に誰かが気づいてくれて、「おや?」とでも思ってくれれば、少し嬉しいような気がします。

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